『修証義』には、「徳あるはほむべし、徳なきはあわれむべし」とあります。人の良いところを見つけても、気恥ずかしくて素直にほめられなかったり、時には妬ましく思ってしまうことがあります。反対に、相手の欠点を見つけると責めたり、自分の方が優れているのだと思い上がってしまうこともあります。
道元禅師の示す「愛語」とは、ただ優しい言葉をかけることではありません。相手の長所を認め、敬い、その徳を素直にたたえる。そして短所からも目をそらさず、相手を思いやる心をもって向き合い、必要な時には諭すことです。相手を尊重する心から生まれる言葉こそ、愛語なのです。
暑さも一段落し、秋が深まっていく時期となりました。
穏やかな気候の中に、優しい言葉を育む季節としたいものです。

