布施というと、お金やものを差し出すというイメージがありますが、それだけではありません。道元禅師は「布施というは貪らざるなり」と示されています。これは「自分の利益を求めないこと」「自分だけが良いという考えを捨てること」などとも受け取ることができる言葉です。
忙しい日々の中ではどうしても自分中心の考えになってしまいます。自分が楽でいたい。ストレスを抱えたくない。それは当然の感情でしょう。
そうした日々の中でも、少しの時間、相手のことを思ってみる時間を持つ。ささやかな行動に移してみる。これも立派な布施となります。
9月は秋の彼岸の月でもあります。ご先祖様に手を合わせる。自分の命が多くの支えの中にあることに気づいていく。様々な縁に想いをめぐらせ、「貪らない」心を育んでいきたいものです。

